日本はつまらない?
外国って憧れますよね。
街並みはキレイだし、日本とは違った風景がとても新鮮です。その国にいる人たちが輝いて見えるし、カッコよく見えてしまいます。英語ができるメリットも羨ましいです。
海外で教育する憧れ
鎖国していたからでしょうか?
日本は、海外(欧米)に比べ劣っているという感覚がまだ私たちの中にあります。欧米のシステムを日本に導入して来たから、欧米=進んだ社会という感覚があります。私は、米国メリーランド州ボルチモア市に半年ほど住んで子育てをした経験があります。そこで、気がついた事をお伝えしたいと思います。
カッコイイだけでは・・海外の学校を選ぶコツ
語学習得(ここでは英語)のために日本人がいないところへ希望する方がいますが、私はあまりお勧めしません。子どもであれば順応性が高いと思うかもしれませんが、在米中、学校や近所でも言葉が通じない環境で、精神的に辛く毎日泣いて登校を嫌がるお子さんがいたからです。子どもの心も加味してほどよく日本人がいる地域、日本(又はアジア)の食材が手に入る地域がおすすめです。安全な地域を選ぶのは言うまでもありません。当時、配偶者の仕事の関係でJohns Hopkins 大学に行くことが決定し、私は、家族のサポートに徹するため、J1ではなくJ2ビザで渡米しました。ボルチモアは治安の悪い地域でしたが、その中でも郊外の安全な地域のアパートメントを借りて住んでいました。
長男は9歳後半、長女は5歳後半でした。長男は、英語学習歴3年で多少話せ、長女はまったくできませんでした。アパートメント近くにとても評判の良い公立校があったのですが、そこは100%白人。HPで確認すると、公立校でもしっかりした学校でした。転入させたいと思いましたが、人種比率と英語力の点で長男が潰れてしまうと思い、離れたマグネットスクールに転入させました。
マグネットスクールは、公立校。学区を超えて通学できる学校で、人種も様々です。日本人は長男を含め3人在学してました。何年も在住するのであれば、マグネットスクールで子どもを慣れさせ、のちに別の学校へ通わせるのが子どものためだと思います。マグネットスクールの昼食は校内のカフェで食べます。日本の給食のように同じものを食べません。自分で選びます。注文と支払いを1人でやらないといけなかったので、長男はかなりがんばったと思います。
長女は、米国のブルーリボン賞(大変名誉な賞です)を受賞した私立学校の姉妹校(幼稚園から高校までの私立一貫教育校)の幼稚園に転入させました。年間の学費は、日本の私立中学並みでした。
春は農場に遠足、冬になると学校の裏にある天然リンクでスケート、お教室で工作の授業、スペイン語、英語。立地・教育環境が本当に素晴らしかったです。
同級生の保護者は、Johns Hopkins 大学関係者が多めかな、と感じました。授業参観で知り合った保護者さんとお互いの仕事の話、日本の話などしたり、バースディーパーティーにおよばれしたり、親も楽しめました。
海外育ちにするか帰国させるか
私が半年で帰国を決断したのは、長男の学力が明らかに下がってきた事、私自身が妊娠してツワリがひどく、さらに日本食がどうしても食べたかった事です。マグネットスクールでは、文化と英語の習得はできましたが、これ以上の学力低下をさせてはいけないと思い、子どもたちと私は帰国しました。
帰国して日本の標準レベルの高さに感激しました。教育、鉄道、飲食、あらゆる業種のレベルが高い!ボルチモア(米国?)は、何をとっても差が激しい。こんなに整った国、清潔な国だったなんて!と感動し、子どもは日本で育てる、成長するまでは、一定の場所で育てる、と決めました。
帰国後、長女の受験校を決めるため、日本のインターナショナル小学校も見学に行きました。長女は、英語の発音は良いものの、スペイン語もかじったためか、日本語が抜けてしまいました。つまり、日本語、英語、スペイン語、どれも中途半端でした。先生に「それは、日本語ですか?スペイン語ですか?」と日本の単語なのに、何語かもわからない状態になってました。この時に、母国語(日本語)をしっかり習得させたいと思い、日本の一条校(私立小学校)に入学させました。
まとめ
海外教育は、日本と違うカリキュラムがあり魅力的な点もありますが、逆に海外の国が真似できない日本の良さというものがあります。日本に在住して、良さの恩恵を。日本にないものは、家庭教育で補うというのが一番だと思います。英語習得のコツは、10歳までは母国語をかなりしっかり定着させる。その後、高校で短期留学、大学で長期留学をする方法が、子どもに精神的な負担がなく、第2言語の習得ができます。